こんにちは、haggyです。
スペイン巡礼日記を綴っていますが、今回は私がスペイン巡礼に挑戦した理由について。
この記事に書かれている理由によって、何度も辛いと思ったときに頑張る糧になった、私にとって核となるもの。
「人生で一度はスペイン巡礼をしてみたい!」とは長年思ってきましたが、そこに様々な重い理由も肉付けされて挑戦することになるとは夢にも思っていませんでした。
スペイン巡礼を経験して
これまで自分が人に助けてもらうなんて「甘え」だと思っていた。
でも見返りを求めない優しさがそこらじゅうにあった。
そして私はポンコツすぎた。。。
2025年5月~6月、スペイン巡礼にてフランス人の道を歩きました。
フランスのサン=ジャン=ピエ=ド=ポーからスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまで、その距離約780km以上。
日々限界を超えて歩いていくなかで、多くの失敗をし、泣きたくなる出来事に遭遇し、でもそれ以上の喜びと楽しさ、感動を味わいました。
毎日が宝物のような日々。
人生観すら変える旅だったからこそ、日記では嘘偽りなく全てをぶつけたい。
汚い体験・嫌な思い出・準備不足だったことも全て包み隠さず。
・海外旅行の体験談を読みたい方
・スペイン巡礼がどんなのか知りたい方
・スペイン巡礼をしようか迷っている方
が楽しめて参考になるように日記を綴っていきます。
この記事でわかること
スペイン巡礼日記~私がカミーノに挑戦した5つの理由~
私がスペイン巡礼に挑戦した理由は5つ。
挑戦した理由
- キッカケは映画
- 愛犬との別れ
- 友人の死
- 海外への未練
- 健康&ダイエット
①キッカケは映画
スペイン巡礼の存在を初めて知ったのは映画「星の旅人たち」。
あらすじ
ある日、アメリカの眼科医のもとに、スペインから突然の知らせが届く。
スペイン巡礼で歩いていた息子が、不慮の事故で命を落としたという知らせ。
悲しみと混乱の中、父は息子の遺体を引き取りに現地へ向かう。
しかし、息子が残したバックパックと巡礼手帳に触れた父は、彼の旅を途中で終わらせることができず、自ら息子の代わりに巡礼路を歩くことを決意。
経験も準備もないまま歩き始めた彼は、旅の途中でさまざまな人々と出会う。
痩せたいと願う人、スランプに苦しむ作家、煙草を手放せない陽気な人。
それぞれに事情を抱えながらも、同じ道を進む仲間となり、衝突や笑いを繰り返しながら、やがて深い絆を育んでいく。
険しい山道や広大な平原を歩く中で、息子との思い出や自分の人生を見つめ直すようになる。
そして、ゴールのサンティアゴへたどり着いたとき、彼の心には喪失感とは異なる、静かな変化が...
\ 星の旅人たちを観る /
この映画を観て、スペイン巡礼への挑戦はきっと人生観が変わるほどの大きな旅になるだろうと確信。
それに映画に出てきた道を歩いてみたい。
歩きながら景色を楽しみたい。
▼映画にも出てきたアルト・デル・ペルドン
スペイン巡礼の存在を知った瞬間だった。
以降、スペイン巡礼に関する本や他の映画を観ては行きたい思いを募らせていくことに。
▼帰国後にもう一度読んだ本
スペイン巡礼の存在を知ってから、ずっと歩いてみたかった長年の夢。
理由はただ歩いてみたかったから。
でもそれだけだと何も残らないと思ったので、スペイン巡礼に自分なりに歩く意味を持たせることにした。
②愛犬との別れ
スペイン巡礼に憧れを抱いていたとき、私は2頭のチワワと生活していた。
子宝に恵まれなかった私にとって、子供同然の存在。
楽しい時間を共有し、悲しいときは慰めてくれ、癒しだった。
しかし、幸せな時間を過ごせば過ごすほど、いつかくるであろう別れの時は意識していた。
この子たちを看取ったら、きっとロスってしまう。
そこで、「看取った後にスペイン巡礼をしてみよう」と決めたのだった。
愛犬が高齢で要介護になるタイミングで仕事を辞め、介護と自宅での仕事に専念。
介護の内容は割愛するが、介護をしながらも弱っていく愛犬を見ていくのは想像以上に辛く苦しいものだった。
そして、我が子たちは天国へ。
頭では考えていたことだけど、いざ直面するとキツイ。
喪失感を少しでも軽減させるため、旅行に仕事にとめいっぱい打ち込んだ。
旅行や仕事に集中しているときは辛さを忘れられる。
お酒を飲む量も増えた。
でもどこか満たされない日々を送っていた。
2024年6月に2頭目の愛犬を看取り、気持ちに区切りをつけるため、2025年5月に出発することに。
どんなに辛くても歩ききることで、愛犬への愛が証明されるような気がしたし、実際に辛いときは愛犬を思い浮かべ、大きなモチベーションにもなってくれたのだった。
③友人の死
2025年5月に出発することは決めていたけど、まさかその理由に友人の死が加わるとは思ってもみなかった。
高校時代の友人で、一緒のクラスだったのは高校3年生の1年のみだったけど、その1年は彼女のおかげで本当に楽しくて思い出深い年だった。
今でも思い出し笑いする多くのエピソードには必ず彼女がいて、離れて会う機会が少なくなっても、思い出しては一人ニヤニヤしていた。
仕事にもストイックで、私が挫けそうなときは彼女を思い出して頑張る糧にしていた。
私にとって大切な友人。
2024年10月、シドニー一人旅をしていたときだった。
仲が良い友人を失うのは初めてのことで、想像もつかないほどショックや喪失感の度合いが大きい。
高校時代の笑えるエピソードを思い出し彼女に言おうとしたとき、「もう話せないんだ」とハッとした瞬間がものすごく辛かった。
友人との思い出を振り返りながら、もう会えない・話せないことに対しての気持ちに折り合いをつけられずにいた。
④海外への未練
過去の記事でも留学について触れたが、学生時代、オーストラリアに2度短期留学をした。
ホームシックになることもあったけど、日本や世界の異なる場所から「英語を学ぶ」という共通の目的ある人たちが集って学び、放課後や休日にはお出かけをする日々がとても楽しかった。
この経験をもとに大学卒業後、ワーホリビザを使って再度海外で頑張りたいと考えていたが、色々あり、海外への未練を残したまま日本で社会人になることに。
世の中の理不尽さや社会の厳しさ、人間関係問題に直面するたび留学時代を思い出しては、あの頃に戻りたいと思っていた。
▼通っていたオーストラリア・ブリスベンの語学学校
社会人になってすぐに犬を飼ったので、長期で海外へ行くことは断念。
ワーホリできる年齢も過ぎてしまった。
その間に結婚し、有休を使って旅行は行っていたので幸せだったが、どこかで「あのとき海外へ長期で行っていれば」という未練は断ち切れずにいた。
巡礼を終えて
海外への未練は今回の巡礼で綺麗に昇華できた。
やりきったし、すごく楽しかったけど、それを引きずってまたグズグズするほど子供ではない。
35日間の巡礼と2週間のスペイン&パリ滞在で2か月弱旅してきたけど、十分だった。
この経験を糧に頑張れると思えた。
それに若い頃は日本食よりも海外生活への憧れが強かったけど、今では日本食を定期的に食べないと無理な身体になってしまったしね。
⑤健康&ダイエット
元々お酒は好きだったんだけど、前は飲み会があれば嗜む程度だった。
ところが37歳頃、突然飲めなかったビールの美味しさに気付いてしまい、これまでのビール無しの人生を取り戻すかのように飲むように。
さらに日本酒が好きな私。
以前は海外旅行一択だったのに、国内旅行も織り交ぜて各地の地酒を楽しむことを覚えてしまった。
こうしてお酒と美味しい食事を追い求めているうちに、気づけば体重は見たことない数値に。
特に愛犬の介護をしているときは、目が離せなかったので引きこもりになり、体重は増える一方。
もう「普通の生活にちょっと運動を」だけでは到底取返しのつかないような体重になってしまったのだ。
そしてついに2024年、病院で「ん~ちょっと脂肪肝気味だねぇ」と言われてしまった。
いやもう思い当たる節がありすぎるから、驚かないはずなのに、いざ言われるとショックで...。
改善するには運動や食生活の改善が必要とのこと。
でしょうね。はい。
それに40歳を過ぎたあたりから、これまでにはなかった身体のいや~な変化が見られるように。
身体の心配なことを一度リセットすべく、スペイン巡礼に賭けたのです。
脂肪肝その後
スペイン巡礼から帰国し、さっそく検査したところ、脂肪肝は改善していました。
体重は7kg減。
カミーノすごすぎる
スペイン巡礼、キリスト教徒じゃなくても挑戦できる?
多くの方が「キリスト教の巡礼だから、キリスト教徒じゃないと歩けないのでは?」と思うかもしれません。
でも実際はそんなことはなく、世界中から宗教も文化も異なる人々が集まり、それぞれの理由でこの道を歩いています。
私もキリスト教徒ではなく、前章で紹介した理由で参加しました。
巡礼に参加する動機は本当にさまざま。
伝統的に信仰心から歩く人もいれば、心を整えたい、人生を見つめ直したいという精神的な目的を持つ人もいます。
中には「健康のため」「歴史ある道や美しい景色を体感したい」「旅を通して世界中の人と出会いたい」という観光や冒険の感覚で挑戦する人も多いです。

私の友人は
「Just for fun!」(ただ楽しむため!)
と言い切っていました
スペイン巡礼に魅了され、何度も参加しているという方にもたくさん出会いました。
キリスト教徒じゃなくても、道中にある教会や修道院は、信仰の有無に関わらず誰でも訪れることができます。
それにアルベルゲ(巡礼宿)も「クレデンシャル」と呼ばれる巡礼手帳があれば泊まれます。
つまり、カミーノはキリスト教徒だけの特別な道ではなく、誰にでも開かれた旅の道。
それぞれの思いや目的を胸に歩くからこそ、多様な人々が同じ道でつながり合えるということですね。
まとめ
今回は、私がカミーノに挑戦した理由について紹介してきました。
巡礼事務所に登録するサイトや、サンティアゴ・デ・コンポステーラで証明書を受け取る際に登録するサイトには、参加の動機を選択する項目があります。
私の場合、記事で紹介した理由全てひっくるめて「Spiritual(スピリチュアル)」で登録しました。
私のようにキリスト教徒でなくても参加できるので、興味を持った方はぜひサイト内にある日記や、お役立ち情報記事も読んでみてください。
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▼読んでいただきありがとうございます