こんにちは、haggyです。
スペイン巡礼(カミーノ・デ・サンティアゴ)にはいくつかルートがありますが、一番有名で王道のルートが「フランス人の道」。
初心者におすすめと言われますが、「人が多い」「観光地化している」といった声もあります。
実際フランス人の道はどんなルートなの?
初めてスペイン巡礼を歩く人にとって、本当に向いているの?
この記事ではフランス人の道について、歩く前に知っておきたい基本情報や特徴、注意点を、実際に歩いた感覚や、巡礼者からよく聞く話をもとにまとめました。
これからルートを選ぶ人の参考になれば嬉しいです。
スペイン巡礼を経験して
これまで自分が人に助けてもらうなんて「甘え」だと思っていた。
でも見返りを求めない優しさがそこらじゅうにあった。
そして私はポンコツすぎた。。。
2025年5月~6月、スペイン巡礼にてフランス人の道を歩きました。
フランスのサン=ジャン=ピエ=ド=ポーからスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまで、その距離約780km以上。
日々限界を超えて歩いていくなかで、多くの失敗をし、泣きたくなる出来事に遭遇し、でもそれ以上の喜びと楽しさ、感動を味わいました。
毎日が宝物のような日々。
人生観すら変える旅だったからこそ、日記では嘘偽りなく全てをぶつけたい。
汚い体験・嫌な思い出・準備不足だったことも全て包み隠さず。
・海外旅行の体験談を読みたい方
・スペイン巡礼がどんなのか知りたい方
・スペイン巡礼をしようか迷っている方
が楽しめて参考になるように日記を綴っていきます。
この記事でわかること
① フランス人の道とは?スペイン巡礼の代表的ルート

まずは、フランス人の道がどんなルートなのか、全体をざっくり押さえておきましょう。
フランス人の道
- フランス人の道の基本情報(距離・日数・スタート地点)
- なぜ「王道ルート」と言われているのか
フランス人の道の基本情報(距離・日数・スタート地点)
フランス人の道(Camino Francés)は、フランス南部の町サン=ジャン=ピエ=ド=ポーを出発点とし、スペインを横断して サンティアゴ・デ・コンポステーラ を目指すルートです。
▽街並みが可愛らしいサン=ジャン=ピエ=ド=ポー

全行程の距離はおよそ780km。
毎日20〜25kmほど歩くと、約30〜35日かかります。
すべてを歩く人もいれば、途中の町から歩き始める人、最後の100kmだけを歩く人もいます。
途中の町はブルゴスやレオンから参加した人がいました。
なぜ「王道ルート」と言われているのか
フランス人の道が「王道」と呼ばれる理由は、いくつかあります。
まず、巡礼者の数が圧倒的に多いこと。
初めての巡礼でも孤独を感じにくい雰囲気があります。
次に、インフラが整っていること。
アルベルゲ(巡礼宿)、カフェ、スーパーが多く、「次の街まで何もない」という不安が比較的少ないルートです。
実際「次の街までだいぶ距離があるし、何もない!」と思うこともありましたが、他のルートはもっとあるようです。
②フランス人の道を歩いて感じた特徴

フランス人の道には、他の巡礼路にはない独特の雰囲気があるとも言われています。
私はフランス人の道しか歩いたことがないので、他とは比べられませんが、実際に歩いて感じた特徴を紹介します。
特徴
- 巡礼者が多いルートならではの雰囲気
- アルベルゲ・カフェが多く、歩きやすい
- 人が多いからこそのメリット・デメリット
- 海が見れない
巡礼者が多いルートならではの雰囲気
フランス人の道は巡礼者が一番多いと言われています。
実際にそれは私も感じました。
そして毎日、同じようなメンバーと巡礼路で遭遇するようになります。
はじめは「Buen Camino!」という巡礼者共通の挨拶から。
次第に会話の数が増え、仲良くなっていきます。
国籍は様々。
いちばん多かったのは韓国人。
私が友達になったのは、オーストラリア、チェコ、スロバキア、ドイツ、アメリカ人など。
素敵な仲間と巡り合えたおかげで、「フランス人の道を歩いて良かった」と感じました。
一人で歩いていても、完全に一人になる時間は意外と少ないルートです。
アルベルゲ・カフェが多く、歩きやすい
フランス人の道では、「今日はここまで(めちゃくちゃ遠い距離)歩けるだろうか」と悩む場面があまりありません。
というのも町と町の間隔が比較的短く、途中にカフェやバルがあることも多いため、体力や気分に合わせて調整しやすいです。
初めての長距離歩行でしたが、「力尽きたところにアルベルゲやカフェがなかったらどうしよう」と思うことはありませんでした。
ただしトイレは別問題なので、詳しくは下の記事をご覧ください。
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参考スペイン(サンティアゴ)巡礼、トイレ事情~野〇は覚悟せよ~
人が多いからこそのメリット・デメリット
人が多いと安心できるし、色んな人から情報を聞くことができるというメリットもあります。
情報は、
・この先に評判の良いカフェがある
・ちょうど私がゴールする時期、サンティアゴ・デ・コンポステーラでは音楽祭が開催されるから宿は早めに予約した方が良い
・あのアルベルゲはキッチンがない
・次の街にはスーパーがないから、この街で買い出ししておいた方がいい
・ガリシア地方はタコが有名
など、巡礼で役立つ情報ばかり。
周りから聞いた情報のおかげで、巡礼が倍楽しくなりました。
一方で、混雑する時期にはアルベルゲが満室になることもあります。
私も2軒断られ冷や汗をかいた経験が。
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参考スペイン巡礼日記③ | 2日目、疲れて到着したズビリで危うく宿無しに
それに、道中多くの人と出会うので、静かに歩きたい人には少し騒がしく感じるかもしれません。
私は気になりませんでしたが、自分の世界に入りながら歩きたいタイプの方は、賑やかに思うでしょう。
とはいえ、私は皆よりも早く出発していたので、朝早い時間は一人で黙々と歩くことが多かったです。
海が見れない
フランス人の道は内陸を歩いていくので、海の街を通ることがありません。
数多くの絶景に出会えましたが、山道ばかり歩いていると、海好きの私にとっては海が恋しくなりました。
たまに川を見ては、水に癒されていたのを覚えています。
巡礼後にバルセロナを訪れたときは、海の景色に感動したほどです。
③ フランス人の道は初心者におすすめ?

よく「初心者向け」と言われるフランス人の道ですが、本当にそうだなと感じました。
この章では次の2つに分けて解説していきます。
フランス人の道×初心者
- 初めてのスペイン巡礼に向いている理由
- 逆に合わない人はどんな人?
初めてのスペイン巡礼に向いている理由
「まずは一度、巡礼を体験してみたい」そんな人には、選びやすいルートだと思います。
理由はこちら。
- アップダウンが少ない方
情報が多い
- 困ったときに助けてもらいやすい
アップダウンについては正直私にとっては多いと思っていました。
しかし、色んな人が「他のルートはもっとアップダウンが多く険しい」と言うんです。
フランス人の道は初日にピレネー越えという山場があります。
このピレネー越えは全てのルートの中で最難関と言われるほど。
何がキツかったかって、ひたすら上り坂なところ。
ただし、初日をクリアすれば後は比較的楽だと言われています。
体力がない私にとっては毎日が過酷でしたけども...。
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参考スペイン巡礼日記② | 1日目、ピレネー越えで肉体・精神ともに疲弊した話
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私は毎日しんどかったですが、フランス人の道は高齢者も歩いています。
ただし「高齢者も歩いている」=体力なくても歩けるわけではありません。
私はこの言葉で体力作りを怠り、初日で後悔しました。
とはいえしっかり対策しておけば、クリアできないルートではありません。
逆に合わない人はどんな人?
先ほども言いましたが、
静かに歩きたい人
人の多さが苦手な人
- 海を見たい人
という人には、少し合わないかもしれません。
巡礼に何を求めるかで、歩きたいルートが変わってきます。
④ 距離・日数の考え方|全部歩く?100kmだけ?

フランス人の道は、全て歩くのか、途中から歩くのかなど、歩き方の選択肢がとても多いルートです。
次のパターンに分けて解説しますね。
距離・日数
- 全行程を歩く場合の目安
- 最終100kmだけ歩く人が多い理由
- 自分に合った区間の選び方
全行程を歩く場合の目安
全行程を歩く場合、約30〜35日必要になります。
時間に余裕がある人は全て歩くのがおすすめ。
初日から一緒に過ごしてきた仲間とゴールするのは、感動ものです。
余談ですが、それだけ日数に余裕がある人は年齢や性別、仕事が偏っている印象でした。
例えば、
・仕事をリタイアした人
・大学生
など。
性別でいうと女性は幅広い年齢層が参加していましたが、働き盛りの男性は「仕事を辞めてきた」「旅人」「YouTuber」という方以外、少なかったです。
最終100kmだけ歩く人が多い理由
仕事の都合上、全部を歩くのは無理という方は、最後の100km(サリア〜サンティアゴ・デ・コンポステーラ)を歩くのがおすすめ。
なぜならサリアから歩くと巡礼証明書がもらえ、日数も5日ほどで歩けるから。
移動も含めると1週間少々の休暇で巡礼ができます。
短期間で巡礼を体験したい人に合ったルートでしょう。
実際にサリアから参加する人はめちゃくちゃいて、独り自分の世界に浸りながら歩くのが難しくなりました。
サリアからは、学校のイベントで参加したスペイン人学生も多数。
どうしてもフランス人の道を歩ききりたい!でも仕事の関係で無理!という方は、行程を複数回に分けて参加するのもアリです。
実際に「サン=ジャン=ピエ=ド=ポーを出発してから7年越しでサンティアゴ・デ・コンポステーラへ」という方もいました。
せっかくできた仲間とお別れするのは悲しいですが、これなら仕事を辞めなくても巡礼できる最良の方法です。
自分に合った区間の選び方
全部歩こうか悩んでいる方は、日程・体力・旅の目的を基準に考えると選びやすくなります。
「全部歩かないと意味がない」ということはありません。
体力的にサン=ジャン出発はキツイという方は、ブルゴスから参加。
また、体力を試しながら楽しみたいと言っていた方は、レオンから参加していました。
⑤ フランス人の道の注意点・気をつけたいこと

フランス人の道は歩きやすいルートですが、注意して歩きたい点もあります。
注意点
- 治安・盗難で注意したいポイント
- 体調管理で気をつけたいこと
- ベストシーズンと混雑時期
治安・盗難で注意したいポイント
大きな街や人が多い宿では、貴重品の管理に気を配りましょう。
私が会った巡礼者は皆良い人ばかりでしたが、それでも貴重品は厳重に管理していました。
また、巡礼者以外の旅行者も宿泊するホステルは、さらに要注意。
肌身離さず持っておいてくださいね。
体調管理で気をつけたいこと
気をつけるのは治安や盗難だけではありません。
足のマメ
- 咳・風邪
ペース配分
も気をつけないと、巡礼がしんどくなります。
下の記事は巡礼の治安や盗難、体調管理について詳しく書かれています。
ぜひ参考にしてくださいね。
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参考スペイン巡礼は本当に危険?歩く前に知っておきたい注意点と安全対策
続きを見る
ベストシーズンと混雑時期
ベストシーズンは春と秋。
私も春から初夏にかけて歩きましたが、寒すぎず最高でした。
5月末からは暑いときもありましたが、寒いよりは平気。
夏は暑さと混雑に要注意。
暑さを避けるため、早朝出発が必須です。
また、冬は巡礼自体可能ですが、営業していないアルベルゲが多いです。
事前に入念なチェックをして出発するのがおすすめ。
⑥ フランス人の道を歩く前に準備しておきたいこと

「よし!巡礼に行こう!」と決めたらやることはたくさん。
準備
- ルート決めと日程の考え方
- 持ち物・装備で意識したいポイント
- 役立ったアプリ
ルート決めと日程の考え方
フランス人の道を歩くと決めたら、次に考えたいのが「どこからどこまで、何日で歩くか」。
先ほども言いましたが、
・全行程を歩くのか
・途中から歩くのか
・最後の100kmだけにするのか
を決めましょう。
日数はザックリでOKです。
私は35日ほどで巡礼が終わる計算で、残りはスペイン観光しようと計画。
余裕を持って53日間で飛行機の往復チケットを取り、後はサンティアゴ・デ・コンポステーラ到着が見えてきた頃にその後の旅のプランを考えていました。
また、サンティアゴ・デ・コンポステーラ到着後、ムシアやフィステーラへ行くかも考えておきましょう。
ポイント
サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着したあと、さらに海を目指して歩く巡礼路。
ムシアは、フィステーラの少し北にある海沿いの町。
フィステーラは、「世界の果て(Finis Terrae)」と呼ばれてきた場所。
夕方、海に沈む夕日を見ながら巡礼を振り返る時間は、「巡礼の締めくくり」として語られることが多いです。
私は迷いに迷い、体力面から行きませんでしたが、今も大後悔しています。
フランス人の道では見れない海も、このルートでしっかり見れます。
持ち物・装備で意識したいポイント
スペイン巡礼では荷物が重いと、それだけで疲労が溜まり、歩くこと自体が苦痛になってしまいます。
特に重要なのは、
バックパックの重さ
靴が自分の足に合っているか
本当に使うか・現地の物で代用できないか
という点。
私はバックパックの重さ・靴ともに失敗しました。
また、現地では洗濯ができ、買い足すことも可能です。
日本にいると不安で詰め込みがちですが、「なくても何とかなるもの」は、意外と多いもの。
持ち物や装備については、下の記事で詳しくまとめています。
続きを見る
参考【実体験】スペイン巡礼の持ち物完全ガイド|本当に必要だった物・不要だった物
役立ったアプリ
巡礼中、スマホは安心感を与えるツールにもなります。
中でも多くの巡礼者が使っているのがBuen Caminoのような巡礼専用アプリ。
ルート確認、アルベルゲ情報、距離感の把握など、紙のガイドブックがなくても歩けるほど情報が揃っています。
また、
翻訳アプリ
地図アプリ
SNS
これらも、日本にいるうちに準備しておくと安心です。
スペイン巡礼をすると決めてからアプリインストールまでのやることをまとめた記事もあるので、ぜひご活用ください。
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参考【完全ガイド】スペイン巡礼の事前準備まとめ|ルート選び・航空券・必須アプリなど解説
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⑦ こんな人にはフランス人の道がおすすめ

フランス人の道は、すべての人に完璧に合うとは限りませんが、特に次のような人には向いていると感じます。
フランス人の道がおすすめな人
- 初めてスペイン巡礼を歩く人
- 一人でも安心して歩きたい人
- 人との出会いも大切にしたい人
初めてスペイン巡礼を歩く人
初めての巡礼では、「歩くこと」以外にも慣れないことがたくさん。
私の場合は、他人との共同生活や貴重品の管理がハードル高かったです。
フランス人の道は情報が多く、困ったときに頼れる環境が整っているため、初体験の不安を和らげてくれました。
一人でも安心して歩きたい人
一人で歩いていても、完全に孤立することはほとんどありません。
適度な距離感で人がいる安心感は、フランス人の道ならではではないでしょうか。
人との出会いも大切にしたい人
毎日同じようなペースで歩く人と再会し、自然と会話が生まれる。
そうした出会いを楽しみたい人にとって、フランス人の道は相性の良いルートです。
はじめは孤独に黙々と歩くものと思っていましたが、気づけばたくさんの仲間に恵まれました。
そして巡礼後は「いつか再会するんだ!」と新たな目標もできました。
⑧ フランス人の道に関するよくある質問(FAQ)

最後にフランス人の道について、よく聞かれる質問をまとめておきます。
フランス人の道は危険?
基本的な注意を守っていれば、さほど危険と感じることはありません。
ただし体調を崩すと巡礼をリタイアせざるを得ないので、無理せず歩いていきましょう。
女性一人でも大丈夫?
問題ありません。
私以外にも、実際に多くの女性が一人で歩いていました。
何月に歩くのがベスト?
歩きやすさ重視なら、春(4〜6月)と秋(9〜10月)が人気です。
夏は暑さと混雑、冬は天候と営業しているアルベルゲのチェックに注意が必要です。
英語は通じる?
流暢に話せる必要はありませんが、簡単な英語が分かれば海外の友人とも意思疎通ができ楽しいです。
身振り手振りや翻訳アプリを駆使して交流してくださいね。
まとめ|フランス人の道は「自分のペース」で歩ける巡礼路

フランス人の道はスペイン巡礼の中でも最も有名で、そして多くの人が歩くルートです。
人が多いからこそ安心感があり、情報も多く、初めてでも歩きやすい環境。
もちろん、楽な旅ではありません。
長い距離を歩く中で、疲れたり、不安になったり、思い通りにいかない日もあるかもしれません。
でも歩き終えると、そのひとつひとつが、愛おしく感じます。
この記事が、スペイン巡礼の最初の一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
Buen Camino!
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▼読んでいただきありがとうございます



