こんにちは、haggyです。
でも何度思い出しても、前日30km以上歩いた判断は正しいと思える。
なぜならこれまで私の巡礼を彩ってくれた仲間とのお別れがあったから。
今回も巡礼に役立つ情報を交えながら振り返っていきますね。
スペイン巡礼を経験して
これまで自分が人に助けてもらうなんて「甘え」だと思っていた。
でも見返りを求めない優しさがそこらじゅうにあった。
そして私はポンコツすぎた。。。
2025年5月~6月、スペイン巡礼にてフランス人の道を歩きました。
フランスのサン=ジャン=ピエ=ド=ポーからスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまで、その距離約780km以上。
日々限界を超えて歩いていくなかで、多くの失敗をし、泣きたくなる出来事に遭遇し、でもそれ以上の喜びと楽しさ、感動を味わいました。
毎日が宝物のような日々。
人生観すら変える旅だったからこそ、日記では嘘偽りなく全てをぶつけたい。
汚い体験・嫌な思い出・準備不足だったことも全て包み隠さず。
・海外旅行の体験談を読みたい方
・スペイン巡礼がどんなのか知りたい方
・スペイン巡礼をしようか迷っている方
が楽しめて参考になるように日記を綴っていきます。
この記事でわかること
スペイン巡礼22日目|オスピタル・デ・オルビゴ~アストルガ。別れ

どんなに足が痛くても朝はやってくる。
そして、朝には痛みがおさまっているのだ。
歩き始めたらすぐに痛くなるんだけど。
この日の目的地は16.5km先のアストルガ。
アストルガは比較的大きな街で観光もできる。
前日に距離を稼いでおいて良かった。
距離は短いが、足の痛みでさらに歩みがゆっくりになるだろうから、AM6:30頃出発した。
地元の友人からのLINEで身がしまる
アルベルゲで出かける準備をしていたら、地元の友人から「ペイサーズおめでとう」というLINEが来た。
なんのこっちゃと思うかもしれないが、私はNBAのインディアナ・ペイサーズというチームを推している。
ちょうどこの日、ペイサーズがカンファレンスファイナルで勝ち、オクラホマシティ・サンダーとのファイナル対決が決まったのだった。
巡礼の1年前、亡き友人と3人でご飯を食べに行ったときにNBAの話をしたが、まさか覚えてくれていたとは。
亡き友人を思って歩いているなか、一緒にご飯を食べた友人から連絡きたことに対しても、なんだかカミーノマジックを感じてしまう。
LINEでのやり取りで、「〇〇(亡き友人の名前)を想って歩いているよ」と伝えたら、「みんなのぶんもよろしく」と言われ、身がしまった。
足が痛いとピーピー言っている場合ではない。
歩かなければならない理由が私にはある。
※その他の歩く理由は下の記事にまとめています。
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参考スペイン巡礼、フランス人の道~私がカミーノに挑戦した5つの理由~
続きを見る
朝を迎え1日が始まる風景を見て、なんだか私も力がみなぎってきた。

そして思いついたかのように別な友人にもLINEをした。
いよいよ友人が亡くなるかもしれないというときに、頻繁に連絡を取り合っていた子だ。
するとすぐに返信が来た。
ちょうど翌週、亡くなった友人のお姉さんに会うと言っていた。
タイミングってすごいな。

空がより明るくなってくる。

足は痛いけど、歩く原動力はもらえたからまだ大丈夫。
歩ける。
バルで朝食
歩き始めて2.6km、ビリャレス・デ・オルビゴという街に着いた。
巡礼者を歓迎してくれているのはわかるが、中々強烈だった。

お店が開いており、朝食を食べることもできたが、まだ歩き始めて間もないので次の街を目指すことに。

ポイント
バルやカフェで朝食を取る方は、歩き始めて何キロの地点で食べれそうか推測しておくと安心だ。
Buen Camino AppやGoogleマップを使えば推測できる。
再び強烈な人形が。

もっとこの人形をよく見たいと思いつつも、後ろ髪を引かれる思いで先へ進む。
再び自然豊かな道だ。

一面に広がる畑や草木は巡礼中何度も見てきた光景だが、飽きることがない。

きっと日常では中々お目にかかれない風景だから、目に焼き付けておきたいんだろう。
このような一本道も何度歩いてきたことか。

「だいぶ歩いたけど、まだ景色変わらないの...?」と思うんだけど、坂がないぶん歩きやすいのがありがたい。
一本道を越えた先に、次の街が見えてきた。

休憩には早い気もするが、足も痛いので、この街で朝食をとることにする。
力がみなぎっても痛いものは痛い。
朝食はクロワッサン・コーヒー・オレンジジュース。

オレンジジュースは頼まなくともついてきた。
「スペインではコーヒーを頼んだらフレッシュなオレンジジュースがついてくるんだ」と思ったら巡礼路だけだった。
マドリードやバルセロナではありえないので、巡礼後に旅する方は覚えておこう。
そして何でもかんでも巡礼路の物価より高いことも覚えておこう。
歩きながら日本ダービー
この日は日本ダービー開催の日でもあった。
レースが始まる少し前、牛たちを横目に歩く。

なんと、競馬のレース前に牛を見るなんて、これは当たりそうだと期待が膨らむ。
ありがたいことに、レースの中継も見れた。
誰もいないだだっ広い道なので、歩きながら動画を見たが、ファンファーレや実況の声が恋しい。
それくらいホームシックになっていたんだと思う。
「牛を見て当たりそう」と言っていた割にはしっかり外れて落ち込む。
友達からLINEが来て気持ちが高まったり、競馬外して落ち込んだり、朝から色んなことがあって感情が追いつかない。
ところで「巡礼中、WiFiが繋がっていないところで動画なんて見たらすぐ低速になるんじゃない?」と思った方もいるだろう。
ありがたいことに私はデータ通信無制限のeSIMを使っていたおかげで、ネットのストレスとは無縁だった。
ちなみにスペイン巡礼ではWiFiはあまりアテにしない方が良い。
というわけで、スペイン巡礼のインターネット事情をまとめた記事もあるので、参考にしてね。
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参考スペイン巡礼インターネット事情~WiFiはある?SIMは必要?~
続きを見る
両足の水ぶくれに苦悩
両足の水ぶくれがまた痛くなってきた。
友達からLINEをもらったことで、モチベーションが爆上がりしたものの、やっぱり痛い。
この日は17km弱だが、サンティアゴ・デ・コンポステーラまでは残り274.8km。

まだまだゴールは遠く感じるので、特に数字を見ても何も思わない。
それよりも今だ。
痛みをかばって歩くからどうしても速度が落ちる。
しかしこの日の風景は中々面白い。
また人形が出てきた。

巡礼路には十字架がいくつもある。

サン・フスト・デ・ラ・ベガという街まできた。
あと残り3.6km。

残り3.6kmと聞くとた易い感じがするが、このときの私はあまり残りの距離や時間を考えないようにし、ひたすら歩くことに徹した。
もっと荷物が軽かったら...
ちゃんとした靴を履いていたら...
景色を楽しみながらちょっぴり寄り道なんかもできたかもしれないのに。
荷物や靴については後悔が多かったので、私と同じ思いをすることがないよう、記事を書いた。
荷物に関しては、持ってきたけど要らなかったものや持っていけば良かったものを含め、完全ガイドとしてまとめている。
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参考【実体験】スペイン巡礼の持ち物完全ガイド|本当に必要だった物・不要だった物
続きを見る
靴に関しては、なにぶん2,900円の靴を履いていったので、それはそれは失敗や学びが多かった。
2,900円の靴で歩くとどうなるのかや、巡礼に必要な機能についてを丁寧に解説している。
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参考スペイン巡礼 | 2,900円の靴で780km歩き大失敗した話。おすすめの靴は?
続きを見る
別れのハグ
正直この章を書くのが辛くて、実は数日書くのをためらっていた。
いや、日記を書き始めてからずっとこの瞬間を書くのが嫌だったが、とうとう書かねばならない時がきてしまった。
写真を道をのんびり歩いていると、後ろから「Hey~」と声が。

スロバキア人のマチョだ。
普段通りの会話をする。
マチョ:さっきTさんという日本人の男性と話して、日本語を教えてもらったよ
私:そうなんだ、Chin-chinとは言ってないよね?
マチョ:もちろん笑
そして話題はこの先の行程について。
マチョは本日の目的地アストルガよりさらに遠くへ行くという。
さらにペースアップして早めにサンティアゴ・デ・コンポステーラへ着きたいと。
どこかで会えたらいいなと思っていたけど、「これが最後かも」と感じた。
マチョも同じことを思ったのだろう。
少ししんみりそうにしながらハグをした。
そして「じゃあ先行くね」と言い私の何倍もの速度で歩きだしたと思ったら、すぐに見えなくなってしまった。
マチョはこれまで何度か別れのハグをするたびに再会していた。
でも今回は本当に最後になってしまった。
チェコ人のミゲルとはこの日、休憩中に韓国人の友達と話しているときに会った。
また会えるつもりで軽く別れたが、この瞬間が最後となってしまった。
ついに別れのときがきてしまったのだ。
マチョもミゲルも本当にありがとう。
若いのに礼儀正しくてスマートで思いやりがあって、でもユーモアを併せ持ったマチョ。
お兄ちゃんのような存在で、博識で、でも笑いのセンスが抜群のミゲル。
私の巡礼を彩ってくれた二人。
巡礼を語るうえでなくてはならない存在だよ。

そして改めて思う。
前日無理してでも歩いて良かった。
最後にミゲルの手料理を食べれたから。
二人とは比較的美しい形でお別れできたと思う。
中には「またね~」と軽く挨拶したきり、連絡先も交換しないままお別れとなることも多いから。
二人とは連絡先の交換もしている。
会おうと思えば会える。
出会いと別れを繰り返す。これぞカミーノ。
早めの到着
上り坂を上ると十字架と、遠くに街が見えた。

間違いない、アストルガは近い。

街が見えてきて、少しテンションが上がる。
そして歩き進めていくと、「ASTORGA」という文字と共に印象的な建物が見えた。
アストルガ圏内に突入だ。

だんだんと街の中心に近づいていく。

レトロ感漂う建物で、まるで映画のセットのよう。

とうとうここまで来た。
アルベルゲはもうすぐそこだ。

距離は16.5kmと短いが、前の日に足を酷使したぶん、楽ではなかった。

楽ではないと思っていたが、お昼頃にはアストルガに着いた。
アストルガで新たな出会いと観光

アルベルゲは「Albergue de Peregrinos Siervas de María」
公営(ムニシパル)のアルベルゲだ。
大部屋のアルベルゲ
改装したような綺麗なアルベルゲで受付を済ませると、部屋に案内してもらった。
アルベルゲでは部屋に入る前、靴置き場に靴を置いて部屋へ向かうのだが、靴を脱ぐと床を踏むたびに、足の裏の痛みがダイレクトに伝わってくる。
なるべく足裏と床の接地面を少なくするため、ノロノロ歩かざるをえない。
ホスピタレイロがスタスタ歩いていくので、一瞬見失ってしまった。
部屋は10人以上の大部屋で、既に何人かが荷ほどきをしていた。
下段、断られる
人はちらほらいたが、まだまだベッドは空いていた。
足が痛いから下段にしてもらえないかと相談すると、「下段は年齢が高めの人だけ。あなたは若いからダメ」と言われてしまった。
がっかりしながらも、若い人のカテゴリに入れてもらえたことに少しテンションが上がる。
オスピタレイロが部屋から出ると、日本語で「若いからダメっておかしいよね」と男性の声が。
声の方を見ると、私の斜め下のベッドでくつろいでいる男性が。
男性の名はTさんという。
ん?Tさん?
そういえばさっきマチョが「さっきTさんという日本人の男性と話して、日本語を教えてもらったよ」って言ってたな。
しかも前日あたりから「Tさんが日本語を教えてくれた」などという声もちらほら聞いていた。
もしかしてと思い、「スロバキア人の男性に日本語を教えましたか?」と聞くと、教えたとのこと。
点と点が線で繋がった瞬間だった。
巡礼路は分岐が無い限り、基本的には皆同じ道を歩くので、こんな風に点と点が線で繋がる瞬間がよくある。
こうやって人と人の輪が広がっていくのだ。
街でランチ
シャワー&洗濯を済ませ、ランチを食べることに。
バックパックを背負っていないし、シャワーも浴びたから身体がスッキリしている。
足が痛いからゆっくりにはなるけど、歩ける。
アルベルゲから1分ほど歩くと広場があり、そこの一角のバルに入ることに。
まずは本日を無事に歩ききれたことを祝うため、ティント・デ・ベラーノをオーダー。

アルベルゲに着いてシャワー浴びて洗濯してバーに入ってもまだ13:30。あぁ幸せ。
最近は歩いた後のビールよりもティント・デ・ベラーノを欲している気がする。
飲みやすくて、スーッと喉に染み込むから。
ポイント
ティント・デ・ベラーノとは
ティント・デ・ベラーノは、爽やかなワインカクテル。
赤ワインを炭酸飲料で割り、氷やレモンを加えて軽やかに楽しむ、暑い季節にぴったりの一杯なのだ。
お酒を頼んだらタパスももれなくついてきた。ありがたい。
そして頼んでいたグラタンもきた。

一口ずつ噛みしめながらゆっくりいただく。
今日は早く終わったから、のんびり自分の時間を楽しもう。
アストルガ観光
ランチ後、せっかくなので観光してみることにする。
まずはアストルガ司教館。

アストルガ司教館は、建築家アントニ・ガウディが手がけた建築。
重厚な石造の外観と中世の城を思わせる塔が特徴的。
内部には美術館が設けられているそうだが、街の雰囲気を楽しみたかったので入らず。
アストルガ司教館の向かいには大聖堂がある。
大きすぎて、一部しか外観撮れなかった。

さらに周辺を散策していると、いつの間にかアルベルゲの近くにあるシナゴガ庭園にたどり着いた。
そこから見下ろす景色がなんだか癒された。

なんとなくアストルガの街を回りきった気がしたので、アルベルゲで一休みすることにする。
後から調べると、アストルガにはまだまだ見どころがあった。
チョコレート博物館(Museo del Chocolate)なんかも行ってみたかったな。
注意ポイント
後から後悔しないよう、宿泊する街や事前に通過する街の観光情報は調べておくと良い。
事前に把握しておくことで、早めに出発して観光できるよう調整ができる。
新たな出会い
アルベルゲに戻り、洗濯物の乾き具合をチェックしに行く。
太陽の動きに合わせ、洗濯物を移動する。
すると物干し近くのテーブルでくつろいでいる男女と仲良くなった。
彼らは韓国人のカップルで、よく日本に来ているという。
男性の方は「すみません、生ビール1つください」という日本語を知っていた。
とても素敵なカップルで、今後も道中会えたらいいなと心から思った。
別れがあれば出会いもある。
それがカミーノ。
日本人男性との食事
部屋に戻ると、先ほどご挨拶をした日本人男性Tさんから夕食のお誘いが。
札幌出身リョウスケやウォーキングレジェンドTさんを含めて食事を楽しんだ。
話しているうちに写真をほぼ撮り損ね、撮ったのはアヒージョの1枚のみ。

しかし、せっかく出会えたTさんとは翌日に少し話してお別れすることになる。
この日、アストルガ手前でずっと仲良くしていたマチョやミゲルと別れ、韓国人カップルとステキな出会いをするという別れと出会いを経験した1日だった。
そして私にとって翌日以降は、新章として歩んでいくことになる。
また翌日の日記もお楽しみに。
Buen Camino!
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