こんにちは、haggyです。
前日はこれまで一緒に歩いてきた仲間と別れ、新たな出会いをした日。
寂しさも感じながら23日目を歩いたけど、アルベルゲで心臓がバクバクするほどのハプニングが。
この日はどんな出来事があったのか、巡礼に役立つ情報を織り交ぜて振り返っていきます。
スペイン巡礼を経験して
これまで自分が人に助けてもらうなんて「甘え」だと思っていた。
でも見返りを求めない優しさがそこらじゅうにあった。
そして私はポンコツすぎた。。。
2025年5月~6月、スペイン巡礼にてフランス人の道を歩きました。
フランスのサン=ジャン=ピエ=ド=ポーからスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまで、その距離約780km以上。
日々限界を超えて歩いていくなかで、多くの失敗をし、泣きたくなる出来事に遭遇し、でもそれ以上の喜びと楽しさ、感動を味わいました。
毎日が宝物のような日々。
人生観すら変える旅だったからこそ、日記では嘘偽りなく全てをぶつけたい。
汚い体験・嫌な思い出・準備不足だったことも全て包み隠さず。
・海外旅行の体験談を読みたい方
・スペイン巡礼がどんなのか知りたい方
・スペイン巡礼をしようか迷っている方
が楽しめて参考になるように日記を綴っていきます。
この記事でわかること
スペイン巡礼23日目|アストルガ~フォンセバドン

この日の目的地はアストルガから25.8km離れたフォンセバドン。
25.8kmは、私にとっては普通の距離と思えるように。
この日も入れて、スペイン巡礼も残すところあと11日。
ゴールが見えてきたが、この先何があるかわからない。
しかしサンティアゴ・デ・コンポステーラの宿は予約しちゃっているから、予定通り進まなければならない。
上り坂への覚悟
残りあと11日のうち、キツめの上り坂が2日ある。
その2日のうちの1日がこの日だった。
周囲も口をそろえて「フォンセバドンへ行くには上り坂を越えなきゃいけない」と言っていた。
事前にルートを見て、上り坂があることはわかっていたため、覚悟はできている。
ポイント
標高はBuen Camino Appや巡礼事務所でもらうグラフで確認できる。
▽実際のグラフ

スペイン巡礼でのおすすめアプリや、事前準備に必要なことをまとめた記事もあるので参考にしてね。
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参考【完全ガイド】スペイン巡礼の事前準備まとめ|ルート選び・航空券・必須アプリなど解説
続きを見る
まだまだ足が痛むため、ペースが遅くなることを想定し、AM6:00出発。
空はまだ暗い。

せっかくの大聖堂を不気味に写してしまった。

日本では5月ともなると、朝の6時はかなり明るい。
しかし、スペインでは暗いのだ。
その代わり、夜は10時頃まで明るい。
久しぶりに宿なしへの不安
少しずつ空が明るくなってきた。
のどかな道を歩きながら、この瞬間を味わえるのは本当に気分がいい。

気分はいいが、私には心配なことが1つあった。
それは、本日の宿の予約ができそうになかったこと。
これまで比較的アルベルゲが少ない街では、できる限り予約をするようにしていた。
前日に出会った日本人男性Tさんは3年前に巡礼しており、そのときフォンセバドンで宿が取れず、次の街へ行ったらしい。
それは困る。
しかもこの日は上り坂が多いから、宿はどうにか確保したい。

フォンセバドンのアルベルゲやホステルはネット予約ができなそうだったので、WhatsAppで2軒ほどメッセージを送ってみる。
すると2軒とも「満室」と断られてしまった。
あぁまずい。
上り坂でヘトヘトなのに、さらに次の街まで歩くのはキツイな。
こうして不安を抱えながら歩くこととなった。
上り坂への計画
なんといってもこの日のハイライトは上り坂。
これまで上り坂で毎回ゼェゼェし、苦しんできたので今回も恐らく同じようになるのが予想できる。

少しでも楽に感じられるよう、歩きながら歩行計画を立てる。
徐々に気温が高くなってきたので、暑くなりきる前に到着したい。
ということは、上り坂に備えて、平坦な道はサクサク歩かなければならない。
足の負担にならない程度にペースアップしよう。
そんな計画も立てられるようになった。
まぁこれは当たり前のことかもしれないけど、巡礼前半はそんなこともわからず、やみくもに歩いていたから少し成長したのだ。
空がすっかり明るくなった。

砂利が痛い
歩行計画通りに進められるよう歩き続ける。
案の定、早い段階で足が痛くなってきた。
この状態で上り坂までもつのだろうか。
どんな痛みかというと、アスファルトの上はまだ楽。
本来ならアスファルトは衝撃を吸収しないため、足に負担がかかり痛いはずなのだが...。
砂利が水脹れに響くという理由で、砂利道を歩くときが一番痛かった。

とにかく靴選びに失敗したのが敗因だ。
私が履いていた2,900円の靴は、ロングウォークには適していなかった。
もっと底がしっかりした靴を履いていればと日々後悔していた。
具体的にどこがどう失敗したかは、下の記事を見てほしい。
あわせてスペイン巡礼におすすめの靴はどんなタイプが良いのかもまとめている。
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参考スペイン巡礼 | 2,900円の靴で780km歩き大失敗した話。おすすめの靴は?
続きを見る
宿を予約
途中立ち寄った街で朝食をとることに。
コーヒーはマストだ。

コーヒーを飲むと、ガツンと元気が注入される気がする。
朝食はオーストラリア人のクローディアやイタリア人のイレネ、ドイツ人男性のクリストファーととった。
イレネやクリストファーの目的地もフォンセバドン。
クリストファーが「さっきアルベルゲに電話したら予約できたよ」と言っていた。
アルベルゲの名前を聞くと、先ほどWhatsAppでメッセージを送り、断られたところだ。
慌てて私も電話をしてみると、すんなり予約できた。
な、なぜだ。
WhatsAppでメッセージ送ったら予約できなかったけど、電話したら取れるなんて。
札幌出身リョウスケの分も含め、2名で予約しておいた。
彼は「宿が取れなかったら、それはそれで面白い」というタイプだったので、いささかおせっかいな気もしたが、これまでも一緒に予約してきたし、まぁいいか。
これで宿の心配はなくなった。
これから来るであろう上り坂に集中しよう。
自分を信じて
足の裏は痛いが、上り坂があるとわかっているからか、うまい具合に体力を温存できている。
草を食む牛を横目に、のんびりした景色のなかを歩いていく。

海は恋しいが、青い空と緑が広がる景色は何度見ても飽きない。

日常では中々見ることのない景色だからと、目に焼き付ける勢いで景色を楽しんだ。
そして巡礼路でよく見かける十字架。

場所によって様々な色や形があり、材質もそれぞれだ。
歩き続けていくと、石碑にスプレーでTRUST YOURSELFと書かれている。

巡礼路では、「疲れた!もう歩けない!ゴールできないかも!」と諦めかけたときに効く言葉だし、人生で挫けそうになったときに思い出したい言葉だ。
このタイミングでこの言葉が書かれているなんて、書いた人はわかってるじゃん。
それか書いた人も歩くのが辛くて、自分自身を励ますために書いた言葉なのかもしれない。
いや、巡礼者がスプレー缶なんて持ってないか。
やっぱり地元の人が我々を励ますために書いてくれたんだろうな。
お腹の調子が悪い
どこがどうと具体的に説明はできないが、どうもお腹の調子が悪い。

今この瞬間に調子が悪いわけではなく、ここ数日ずっと腹の調子が悪いのだ。
歩けないほどの痛みでもないし、絶えず下痢をして危険というわけでもない。
ただ鈍く調子が悪い。
そして考えてみると、今更ながら水道水や巡礼路で汲む水が原因なのではないかと思い始めた。
普段水道水は飲まないし、水は必ずペットボトルの水を飲んでいる。
それが巡礼を始めてからは、ペットボトルの水を飲み干すと、水道水や道端で汲める水を飲んでいた。
疑い始めたものの、バックパックが重いので、多めにペットボトルを持って歩くことはできない。
1本だけ持っているペットボトルの水が無くなったら、水道水を飲むしかないのだ。
結局悪化はしなかったが、当時は「これ以上悪化しませんように」と願いながら歩いた。
ここでもやはりバックパックは軽さが命と痛感。
下の記事では不要だった物も交えながら、スペイン巡礼で必要な持ち物についてまとめている。
ぜひ参考にしてね。
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参考【実体験】スペイン巡礼の持ち物完全ガイド|本当に必要だった物・不要だった物
続きを見る
アクエリアス休憩
ラバナル・デル・カミーノまで来た。
フォンセバドンまで5.6km。
ここにも牛がいた。

巡礼路ではけっこう間近で見れるので、迫力がある。
この後の上り坂に備え、アルベルゲ内にあるバルでアクエリアス休憩をとることにする。

キンキンに冷えたアクエリアスは気持ちがいい。
半分ほど飲んだところで、前日アストルガで夜ご飯を一緒に食べた日本人男性Tさんがやって来た。
お互い上り坂がんばりましょうと労い、私は先にバルを出た。
上り坂
いよいよ上り坂だ。
この日はうまく体力を温存できたと思う。
上り始めると、緩やかな上り坂が続いた。

息が切れるほど険しい上り坂ではなく、緩やかな上り坂だ。
いつ険しくなるのか怯えながら歩いていると、リョウスケが来た。

彼はほぼ毎日わたしよりも遅く出発しているのに、必ずどこかで追いつかれる。
一緒に話しながら上っていく。
会話を楽しみながらも、いつヤバい上り坂が来るんだろうと思っているうちに、フォンセバドンに到着。

うそ、もう着いたの?!
想像以上に楽に上れて嬉しい誤算。

「気づいたら目的地に着いていた」なんて巡礼して初めてのことだった。
街に到着しても緩やかな上り坂は続いていたが、アルベルゲはもうすぐそこだと思うと平気だ。

しっかり計画を立てて歩く。
これを初日からしっかりやっていれば、巡礼もそこまで辛くなかっただろう。
行き当たりばったりで歩いていたのは失敗だった。

そして歩き始めて8時間後のPM2:00にアルベルゲに到着。
キツいと言われる上り坂はあと1つ。
〇〇が壊れ、暗い影を落とす

アルベルゲは「Albergue Monte Irago」。
カード利用可で、宿泊費はコミュニティディナー含めて27€だった。
受付していると、予約していない人がやって来て満室だと断られていた。
知らない人が多くて不安に
12人ほどの部屋に案内される。
既に半分以上の人がいるが、ほとんどが知らない人で少し不安になった。
ベッドは下段を確保できたし、上段にはリョウスケがいる。
なぜ不安になったんだろう。
知らない人と相部屋なんて、巡礼では当たり前だ。
もしかしたら不安というよりも、同室で笑い合ったマチョやミゲルがいない・もう会えない寂しさの方が大きかったのかもしれない。
この先あんなに楽しい人達とは出会えないかもしれないと思ったのかも。
このときの自分に「安心して、ちゃんと毎日笑えるから」と言えるくらい後半も楽しめるんだけど、当時はまだ知る由もない。
〇〇、壊れる
ここで大問題が発生。
ベッドでノートパソコンの電源を押したところ、なんにも反応しない。
あれ、おかしいな...。
試しに長押ししてもダメ。
充電が無くなったかな?
でも昨日使ったときは、余裕だったけどな。
充電しながら電源ボタンを押しても反応せず。
というか、充電ランプも点かない。
あれ、ヤバいかも。
次第に心臓がバクバクしてくる。
壊れた?まぁ百歩譲って帰国まではパソコンが使えなくてもいい。
でも帰国後は?
すぐに仕事しないといけないのに、このパソコンを修理に出すの?
いくらかかる?
割と新しいパソコンなのに、どうしよう。
修理に出している間、仕事はどうすればいい?
と、色んな考えが頭をぐるぐる。
「とりあえず翌日のアルベルゲでまた試してみよう。
場所が変われば何事もなかったかのように動くかもしれない」と、考えるのを放棄したのだった。
結局、翌日以降もパソコンの電源がつくことがなかった。
その後、「パソコンが壊れたことにモヤモヤ→考えないようにする」を繰り返しながら過ごすことになる。
なにより重い思いで持ってきたノートパソコンがジャンクと化したのがイタい。
しかし、自宅に帰って充電しながら電源ボタンを押したら起動した。
今も順調に使えている。
バックパックにたくさんの荷物と共に詰め込まれ、ときに「疲れたー!」とドカッとバックパックを下ろし、衝撃もくらっていたと思う。
やっぱりスペイン巡礼にノートパソコンはふさわしくないのだ。
下の記事では、ノートパソコンを持っていかない方がいい理由をさらに掘り下げているので、パソコンを持っていこうかお悩みの方はぜひ一度読んでほしい。
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参考スペイン巡礼 | ノートパソコンは持って歩ける?仕事できる?
続きを見る
遅めのランチ
気を取り直してシャワーと洗濯だ。
この焦りは一旦シャワーを浴びて落ち着かせよう。
シャワーを浴びると、「今はどうにもできないんだから仕方ない」と気持ちが和らいできた。
毎日限界を突破しながら歩いたことで、ちょっとくらいのピンチなら、しっかり向き合える強さを持ててきたように思う。
さっぱりしてアルベルゲに併設されているバルでティント・デ・ベラーノとトルティージャを注文。

パンとチップスは無料。
日本では定食を頼むところだが、巡礼ではこれで十分だった。
※そもそも定食なんてない
食べたい物が自由に食べられないのなら、必要最低限でいい。
そんな食生活を続けているうちに、自然と体重は落ちていった。
日本でもこんな生活が出来ればダイエットに最高なのだが、そうはいかない。
帰国後、すぐに体重は戻るどころか、久しぶりの日本の食事を堪能しまくったせいで増えた。
沁みる優しさ
この日は天気がよく、比較的早く洗濯物が乾いた。
ここのアルベルゲは、建物の道路を挟んだ向かい側に洗濯場と物干しがある。
足の裏の水膨れは酷さを増す一方で、靴を脱ぎサンダルで歩くと激痛だった。
水膨れに底が触れないよう、かばいながら歩くのでゆっくりになる。
洗濯するときも大変だった。
私の歩きを見るたびに皆「かわいそうに」と同情の眼差しで見てくる。
そして、洗濯物を取り込むため、道路を渡るときだった。
水膨れをかばうため、ゆっくり歩いていると、韓国人のオモニ(お母さん)が肩を貸してくれた。
実際の母(オモニ)ではないんだけど、なぜか心の中でオモニと呼んだ。
洗濯物を取り込むところを見守ってくれ、帰りの道路を渡るときも肩を貸してくれた。
良い人ばかりで泣けてくる。
どこかで私も恩を返せたら...。
コミュニティディナー
夜ご飯はコミュニティディナー。
コミュニティディナーの日は、「今日の夜ご飯はどうしよう」と悩まなくていいので楽だった。
リョウスケやイレネ、クリストファーの他、初めましてのカナダ人やブラジル人夫婦と同席した。
和やかに会話をしているうちに、1品目のスープが来た。

スープにはレンズ豆が入っていた。
もはや私の中でレンズ豆=おならが定着。
なぜその思考になったかは、レンズ豆と初めて出会った14日目の日記を見ればすぐにわかる。
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参考スペイン巡礼14日目、ホンタナスからボアディージャ・デル・カミーノへ | 再びお腹に異変が
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食べなければいいものを、美味しいのでつい食べてしまう。
メインはご飯だ!

やっぱりご飯を食べると力がわいてくる気がする。
疲れた身体にご飯は最高だ。
最後はデザート。

カスタードクリームのような、甘いヨーグルトだったと思う。
巡礼中盤までは食欲がない日が多く、あまり食べられなかったが、レオンを過ぎたあたりから少しずつ復活してきた。
テーブルでは会話が弾んでいる。
巡礼では初めましてでも、皆フレンドリーで会話に困ることがない。
出身や、巡礼のスタート地点の話などをしているうちにあっという間に時間が過ぎていく。

今後数日はブラジル人夫婦と道中会って挨拶をすることはあったが、カナダ人の方はこれっきりだった。
一期一会も多い。それもカミーノ。
そして翌日は、劇的な下り坂が待ち受けていた。
それではまたお会いしましょう!
Buen Camino!
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