こんにちは、haggyです。
スペイン(サンティアゴ)巡礼で気になるのは費用ではないでしょうか。
・1か月くらい回るなら相当お金がかかるのでは?
・物価高きつくない?
・どれくらいかかるの?
・装備を揃えるのにもお金かかるよね?
お金に関する疑問は尽きないもの。
そこで今回は、実際にフランス人の道を32日かけて回った私がスペイン巡礼の費用について解説していきます。
スペイン巡礼を考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
スペイン巡礼を経験して
これまで自分が人に助けてもらうなんて「甘え」だと思っていた。
でも見返りを求めない優しさがそこらじゅうにあった。
そして私はポンコツすぎた。。。
2025年5月~6月、スペイン巡礼にてフランス人の道を歩きました。
フランスのサン=ジャン=ピエ=ド=ポーからスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまで、その距離約780km以上。
日々限界を超えて歩いていくなかで、多くの失敗をし、泣きたくなる出来事に遭遇し、でもそれ以上の喜びと楽しさ、感動を味わいました。
毎日が宝物のような日々。
人生観すら変える旅だったからこそ、日記では嘘偽りなく全てをぶつけたい。
汚い体験・嫌な思い出・準備不足だったことも全て包み隠さず。
・海外旅行の体験談を読みたい方
・スペイン巡礼がどんなのか知りたい方
・スペイン巡礼をしようか迷っている方
が楽しめて参考になるように日記を綴っていきます。
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この記事でわかること
スペイン巡礼の費用の結論|総額の目安

この章では私がスペイン巡礼関係でかかった費用を解説していきます。
私が巡礼で歩いた日は32日。
これに、フランス人の道の出発地点サン=ジャン=ピエ=ド=ポーでの宿泊やレオンという街で1日レストした日も含めると、実質34日かかりました。
内訳はザックリとこんな感じです。
| 航空券(往復) | 約14万 |
| バックパック等の装備系 | 約4.5万 |
| パリのホテル | 約3万 |
| 交通費 | 約3万 |
| 宿泊費 | 約27万 |
| 食費 | 約5.5万 |
| その他 | 約2万 |
| 計 | 約59万 |
大体60万円ほど。

巡礼後にマドリード・バルセロナ・パリを観光したので、実際はもっと費用はかかってるんですけどね。
巡礼自体にかかった費用はこれくらいでした
ちなみに私はバックパックをはじめ、服やアウター、靴下なども1から揃えました。
元々ある物を使う方はもっと費用を抑えられるかと思います。
あと私はあまり現地で節約を気にせず使っていました。
夢見た巡礼だったので、費用のことは気にせず過ごしたかったからです。
なにせ巡礼中は「1€=100円換算する」という常軌を逸した現実逃避をしてたくらいなんで...。
※当時1€=160円ほどだった
なので、節約の余地はもっとあります。
スペイン巡礼の費用内訳|1日の生活費はどれくらい?

この章では費用の内訳や、1日の生活費について次の項目に分けて解説していきます。
費用内訳/1日の生活費
- 宿泊費(アルベルゲ・私営・ホステル・ホテル)
- 食費(バル・アルベルゲ・自炊の費用)
- バックパック配送サービス
- 交通費(日本→ヨーロッパ・巡礼前後の移動)
- 洗濯などの雑費
- eSIM
- 保険
宿泊費(アルベルゲ・私営・ホステル・ホテル)

スペイン巡礼では、宿は4つのパターンに分けられます。
4つの違いと、1泊の料金の目安はこちら。
①公営のアルベルゲ(自治体や教会などが運営) ▶ 1泊10~15ユーロ
②民営のアルベルゲ ▶ 1泊15~20ユーロ
③ホステル ▶ 1泊15~25ユーロ
④ホテル ▶ 1泊35ユーロ~
アルベルゲは巡礼者のみが宿泊できるのに対し、ホステルやホテルは巡礼者以外の観光客も利用できるのが違い。
そして、
アルベルゲやホステル ▶ 共同部屋・トイレ・シャワー
ホテル ▶ プライベートルーム・トイレ・シャワー
と、ホテルではプライベートな空間を守れます。
このなかで費用をおさえるならアルベルゲ。
特に公営のアルベルゲは1泊10~15ユーロと最もお手頃。
設備が最低限と言われていますが、正直なところ民営のアルベルゲでも設備に対して疑問に思うことがありました。
ホステルやホテルはアルベルゲに比べると快適です。
食費(バル・アルベルゲ・自炊の費用)
日々、宿の確保と同様に大事なのが食費。
スペイン巡礼中の食費は、1日あたり約10〜25ユーロが目安です。
日本の外食と比べると物価はやや安く、特に巡礼路沿いでは巡礼者向け価格が設定されているため、無理なく生活できます。
マドリードやバルセロナを回ったとき、巡礼時よりも物価が高いことを実感したくらい安かったです。
バルを利用した場合の目安はこちら。
朝食(コーヒー+トースト):2〜4ユーロ
軽食(トルティージャなど):3〜6ユーロ
夕食(一品料理+ビール1杯):8〜15ユーロ
また、アルベルゲによっては夕食を用意してくれるところもあります。
サラダ・メイン・パン・デザート・ドリンク付きで15ユーロほど。
栄養バランスも良く、長距離を歩く巡礼者にとってコスパの高い食事でした。
キッチン付きアルベルゲを利用すれば、自炊もできます。
スペインのスーパーは物価が安く、パン・チーズ・ハム・果物・ヨーグルトなどが5ユーロほどと、手頃な価格で手に入ります。
特に巡礼中は「パン+チーズ+生ハム」の組み合わせが定番で、栄養とコストのバランスが良いです。
バックパック配送サービス

バックパックを次の目的地へ配送してくれるサービスです。
「今日は上り坂が多くて疲れそうだから、荷物をコンパクトにしたい」という日におすすめ。
料金は1日6ユーロ。
私は2日利用したので、12ユーロかかりました。
バックパック配送サービスについては下の記事に詳しく書いてあるので、気になった方は参考にしてくださいね。
-

参考スペイン巡礼、バックパック配送サービスのメリット・デメリット
続きを見る
交通費(日本→ヨーロッパ・巡礼前後の移動)
スペイン巡礼で最も大きな出費になるのが、日本からヨーロッパへの航空券と現地移動費です。
日本からは、パリ・マドリード・バルセロナなどを経由するのが一般的です。
▽料金の目安
エコノミークラス往復:12万〜20万円
安い時期・経由便利用:10万〜14万円
ハイシーズン(夏・祝日):18万〜25万円
私は航空券が安くなるゴールデンウィーク明けを狙い、仁川空港(ソウル)経由でパリの往復を取りました。
往復13万円。
フライトの時刻から前泊・後泊が必要で、行き帰りに空港近くの雲西(ウンソ)という街に泊まっているので14万円程かかっています。
巡礼で出会った日本人の多くは、「航空券が安いから」とこの時期を選んでいました。
また、空港から巡礼出発地点への移動費もかかります。
フランス人の道の場合は、フランスのサン=ジャン=ピエ=ド=ポー(以下サン=ジャン)。
パリのモンパルナス駅から電車→バス→バスでサン=ジャンへ行き、1.5万。
また、ゴール地点のサンティアゴ・デ・コンポステーラから空港へ向かう費用も必要になるのをお忘れなく。
私はマドリード→バルセロナ→パリと移動して観光したので、その費用は割愛します。
洗濯などの雑費
巡礼では服や下着、靴下は2~3日分を持っていき、日々洗濯するのが日課になります。
アルベルゲには大体洗濯機と乾燥機が完備されており、各4ユーロずつ。
日本から持参した洗剤を使って手洗いする場合は無料です。
洗濯の他にも、次のような雑費がかかることも想定しておきましょう。
洗剤・石鹸:1〜3ユーロ
絆創膏・テーピング:2〜5ユーロ
サンダル・靴下など消耗品:5〜15ユーロ
eSIM
巡礼を問わず、海外旅行で重要なのがネット接続。
日本にいるときと同じように使いまくりたい。
SNSも更新したいし、友達の投稿も見たい。
ネットを使いたいときに使えないのはストレスです。
私が使ったのはHolafly(オラフライ)のeSIM。
巡礼する前の海外旅行からずーっと使っているeSIMです。
何が便利かってデータ通信が無制限なこと。
特にアルベルゲはWiFiが弱かったので、ストレスなく使えました。
ヨーロッパ内の移動日数や巡礼日数を加味して、例えば40日間で購入した場合の値段は12,590円。
1日に換算するとたった315円でネットが使い放題なんです。
さらに私はこの金額からクーポンコード「HAGGYJOURNEY」を使って5%OFFで購入しました。
下のリンクからサイトへ行くと、5%OFFで購入できます。
\ 5%OFFクーポンをGET /
Holafly専用リンク
スペイン巡礼でのインターネットについて詳しく書いた記事もあるので、参考にしてくださいね。
-

参考スペイン巡礼インターネット事情~WiFiはある?SIMは必要?~
続きを見る
保険
巡礼では怪我や体調不良で病院に行くことがあるかもしれません。
実際、巡礼の前半で熱を出し、タクシーで病院へ行った日本人男性がいました。
その方とはそれ以降会うことはなく。
後日ゴールできたか今も気になっています。
というわけで何が起こるかわからないのが巡礼。
スペインの医療費は高額なので、保険に加入しておくと安心です。
加入する場合は40日計算で、2~5万円。
私ですか?
ケチりまして、保険には加入しませんでした。
クレジットカード付帯の保険で良いかなぁと。
ただし、クレジットカード付帯の保険には注意が必要です。
注意ポイント
クレジットカード付帯の保険には自動付帯と利用付帯があり、
・自動付帯→カードを持っているだけで保険適用となる
・利用付帯→航空券やホテルなどをそのカードで決済しないと保険が適用にならない
パターンがある
持っているカードが自動付帯か確認しておくのが良いでしょう。
スペイン巡礼の費用を安くする方法5選

スペイン巡礼では節約できる要素がそこらじゅうにあります。
スペイン巡礼節約術
- 電車・バス・タクシーは利用しない
- アルベルゲを賢く利用して宿泊費を抑える
- 自炊や軽食でコストを下げる
- なるべく洗濯機は使わない
- 装備は日本で揃える
では1つずつ見ていきましょう。
電車・バス・タクシーは利用しない
巡礼中、基本的には歩きますが、人によっては電車やバス、タクシーを利用して次の目的地まで行く人もいます。
例えば、「足が痛いから今日は歩くのやめてバスを利用しよう」といった感じに。
「フランス人の道は中盤つまらない景色が続くみたいだから、そこはバスを使おうかな」という人もいました。
巡礼証明書は最後の100km以上(サリアから)を歩けばもらえるので、それまでは乗り物を利用してもOKではあります。
しかし、乗り物を利用するとなると、交通費が余分にかかってしまうことに。
体調不良やケガでなければ乗り物を利用しないのが節約に繋がります。
私も乗り物は使いませんでした。
30日以上歩いて移動していたので、サンティアゴ・デ・コンポステーラからマドリード行きの電車に乗ったときは不思議な感じがしました。
アルベルゲを賢く利用して宿泊費を抑える

ホテルは素晴らしい。
プライベートルームにプライベートシャワー、トイレ。
荷物をベッドに置きっぱなしにしても、心置きなくシャワーを浴びれます。
ストレスなく過ごせるのがホテル。
ですが、プライベートスペースが充実しているぶん、共同部屋のアルベルゲに比べると高い。
私も巡礼中、ホテルを利用したのは1度のみでした。
また、ホステルも公営のアルベルゲと比べると若干高いです。
宿泊費を徹底的に抑えるなら、公営のアルベルゲを利用するに限ります。
公営のアルベルゲなら10~15ユーロほど。
ただしアルベルゲによっては設備環境がおすすめできないところもあるので、このブログの巡礼日記を参考にしてみてくださいね。
自炊や軽食でコストを下げる
毎日レストランで外食をしていたら、食費は膨らみます。
キッチンが備わっているアルベルゲではスーパーで食材を買って、夕食を作るのがおすすめ。
さらに夕食だけでなく、翌朝の朝食とランチにサンドイッチを作っておくと完璧です。
ただし、スーパーがない街もあるので、事前にチェックして手前の街のスーパーを利用するなどしてくださいね。
あ、私ですか?
自炊は一度もしませんでした。
自炊している友達の手伝いや皿洗いはしていましたが、自分で材料を買って調理はしていません。
朝食は基本8~10km歩いた先にある街のカフェやバルで食べてました。

巡礼中にビールも飲んでいたので、お酒代もかかっています。
食費はめちゃくちゃかかっていました。
なるべく洗濯機は使わない
巡礼中、必ず行うのが洗濯。
アルベルゲに着いたらシャワー→洗濯はマストの行程です。
アルベルゲには手洗いできる場所があるので、そこで済ませるとお金がかかりません。
洗濯機や乾燥機もありますが、各4ユーロかかります。
とはいってもロングウォークで遅くアルベルゲに着いたときなどは、洗濯をしても乾かないことも。
そんなときは仲間とシェアして乾燥機だけ使う等すると、4ユーロよりさらに抑えることができます。
装備は日本で揃える
私は靴下に穴が開いたので、途中で靴下を買い換えました。
しかし日本で買うよりも高い。
モノは良いんだけど、高かった。
バックパック、服、寝袋、レインコート、靴などの装備は日本で購入する方が断然安いです。
それに「無くても巡礼中に買えばいいか」と思っても、
・高い
・途中に巡礼アイテムを売っているお店がない
ことも多々あります。
装備は日本で揃えておきましょう。
巡礼前にかかる初期費用(装備)

ここでは靴や寝袋などの初期費用について解説。
巡礼前にかかる初期費用
- 靴
- 寝袋
- バックパック
- アウター
- その他
失敗談も載せているので、ぜひご覧ください。
靴
巡礼で最も重要な装備が靴。
毎日20〜30km歩くため、合わない靴は靴擦れ・怪我・途中離脱の原因になります。
それぞれの靴の費用の目安はこちら。
トレッキングシューズ・ウォーキングシューズ:1.5万〜3万円
トレイルランニングシューズ:1.2万〜2.5万円
インソール(任意):2,000〜5,000円
スペイン巡礼では、重い登山靴よりも軽量でクッション性のある靴を履いている人が多い印象でした。
また、購入してから出発するまでの間に履き慣らしておきましょう。
私は下手したらインソールよりも安い、2,900円の靴で巡礼しました。
2,900円の靴を履いたおかげで、巡礼にはこういう靴が良い・悪いがクリアに見えたのです。
靴については下の記事でみっちり書いているので、靴選びに迷っている方はあわせてご覧ください。
-

参考スペイン巡礼 | 2,900円の靴で780km歩き大失敗した話。おすすめの靴は?
続きを見る
寝袋
アルベルゲでは毛布が用意されているところもありますが、寝袋またはインナーシーツは必須と考えたほうが安心です。
※恐らく毛布は洗っていないから...
費用の目安はこちら。
夏用軽量寝袋:3,000〜15,000円
インナーシーツ(シュラフカバー):3,000〜8,000円
春〜秋の巡礼であれば、快適温度10℃前後の薄手寝袋で十分です。
重さは500〜800g程度が理想で、軽ければ軽いほど巡礼中の負担が減ります。
私が購入したのは680gの寝袋でした。
バックパック
バックパックは毎日背負う装備であり、重さの感じ方や肩・腰への負担を左右する大事なアイテム
巡礼用リュック(30〜40L):1.2万〜2.5万円
レインカバー(付属 or 別売):1,000〜3,000円
容量は30〜40Lが一般的で、「背中に密着する構造」「腰ベルト付き」がおすすめ。
私はミレー(Millet)のバックパックを購入。
40ℓ(マックス45ℓ)と大容量で、他の巡礼者と比べても大きい方でしたが、持ち物が多かったので助かりました。

ちなみに荷物の重量は体重の10分の1が理想と言われています。
大幅にオーバーして日々肩の痛みと足の痛みに悩まされましたけど。
理由はノートPCを持って行ったから。
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参考スペイン巡礼 | ノートパソコンは持って歩ける?仕事できる?
続きを見る
アウター
スペイン巡礼では、季節や地域によって天候が大きく変わるため、防寒・防雨を兼ねたアウターは必須装備です。
大体の目安はこちら。
レインウェア:2,000円〜1万円
ダウン・中綿ジャケット(寒冷期):7,000〜2万円
特に春(4〜6月)・秋(9〜10月)の巡礼では、レインウェア1枚+薄手の防寒着の組み合わせがおすすめ。
夏でも雨や早朝の冷え込み対策として、アウターは必要でしょう。
私はUNIQLOのウルトラライトダウン(6,990円)と、ポンチョを持っていきました。
ポンチョはこちら。
1,962円と激安で、正直登山でのレインウェアとしては機能面で良くはないのだと思います。
ですが、このポンチョのおかげでたくさんの友達ができたお役立ちアイテムでした。
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参考スペイン巡礼日記② | 1日目、ピレネー越えで肉体・精神ともに疲弊した話
続きを見る
その他
靴、寝袋、バックパック、アウター以外にも細々とそろえたものがありました。
バスタオルとして使うセームタオルや、シャワーで使う防水の貴重品入れなど。
シャワーについては下の記事に詳しく書いたので、そちらを参考にしてください。
-

参考スペイン巡礼シャワー事情。アルベルゲにシャンプーやボディソープはある?
続きを見る
また、コンセントにさす変換プラグなど、海外旅行でも必要なアイテムをそろえる必要があります。
手持ちの物が無いとそのぶん出費も増えるということですね。
日数別の費用モデルケース

スペイン巡礼の費用は歩く日数によって変わってきます。
ここでは、よく選ばれる日数別に、現実的な費用モデルをご紹介。
・10日間(区間巡礼)
・30日間(フル巡礼の短期モデル)
・40〜45日間
・60日以上(ゆっくり巡礼)
私のように節約を気にせず使う想定ではなく、少し節約を気にした額で算出しています。
また、装備などの費用は加えていません。
10日間(区間巡礼)
初めての巡礼や、休暇を取って短期チャレンジをする方向けです。
巡礼証明書がもらえる区間「サリア〜サンティアゴ・デ・コンポステーラ」が一般的ですが、中にはフランス人の道を複数回に分けて歩くという方もいます。
それでは目安をみていきましょう。
宿泊費:150〜250ユーロ
食費:150〜200ユーロ
雑費・洗濯・交通:50〜80ユーロ
上記から見ると、現地滞在費の合計は350〜530ユーロ
さらに、航空券や移動のための交通費が12万〜20万円。
総額の目安は15万〜23万円となります。
30日間(フル巡礼の短期モデル)
フランス人の道を早いペースで歩くモデルです。
NPO法人 日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会が紹介している行程表では33日間と紹介していますが、それよりもさらに早く歩く方向け。
体力があり、歩行距離を長めに設定する人に向いています。
宿泊費:450〜650ユーロ
食費:450〜600ユーロ
雑費・洗濯・交通:100〜150ユーロ
上記から見ると、現地滞在費の合計は1,000〜1,400ユーロ。
さらに、航空券や移動のための交通費が12万〜20万円。
総額の目安は22万〜30万円といったところでしょう。
40〜45日間
無理のないペースで、体への負担も比較的少なく歩けるのが40~45日間。
私のように「靴下に穴が開いた」や「咳が止まらないから薬を買った」などの予備費を加えました。
宿泊費:600〜900ユーロ
食費:600〜900ユーロ
雑費・洗濯・交通:150〜250ユーロ
予備費(装備・体調):100〜200ユーロ
上記から見ると、現地滞在費の合計は1,450〜2,250ユーロ。
これに航空券や移動のための交通費12万〜20万円を加えると、総額目安は25万〜35万円になります。
先ほども書きましたが、装備などにかかる費用は加えていません。
また、少し節約した場合で想定して計算しています。
60日以上(ゆっくり巡礼)
1日の距離を短くし、休養日や観光を楽しみながら進む巡礼方法です。
体に負担が少なく、観光も楽しめるのでじっくり巡礼できます。
宿泊費:900〜1,300ユーロ
食費:900〜1,200ユーロ
雑費・洗濯・交通:200〜350ユーロ
観光費:150〜300ユーロ
現地滞在費合計は2,150〜3,150ユーロ。
これに航空券や移動のための交通費12万〜20万円を加えると、総額の目安は30万〜40万円以上。
しかし、ゆっくり旅行するぶん予想外の出費も増えるので、実際はなんだかんだ言って50~60万円以上になると思います。
スペイン巡礼で予想外にかかる費用と注意点

順調に巡礼できるにこしたことはありませんが、良くも悪くも何かが起こるのが巡礼。
この章では予想外にかかる費用や注意点について解説していきます。
予想外にかかる費用/注意点
- 靴・装備トラブルによる買い直し
- 体調不良や怪我による追加費用
- 観光・外食で増える出費
靴・装備トラブルによる買い直し
巡礼中、もっとも多い予想外の出費が靴や装備のトラブルです。
実際に私も
・靴下に穴が開く
というトラブルを経験しました。
靴にも穴が開きましたが、幸いサンティアゴ・デ・コンポステーラまで持ちこたえてくれたのでセーフ。
それにチェコ人の友人ミゲルもバックパックが壊れ、大きな街で買い替えていました。
長距離を毎日歩くため、日本で問題なかった装備でも現地で不具合が出ることは珍しくありません。
トレッキングシューズ・スニーカーの買い直し:80〜150ユーロ
靴下の追加購入:10〜30ユーロ
レインウェア・防寒具の買い足し:20〜60ユーロ
特に靴は「合わない」「靴擦れがひどい」「雨で劣化した」などの理由で買い直す人もいます。
日本で十分に履き慣らす
スペアのインソール・靴下を持参
といった対策をとっておきましょう。
体調不良や怪我による追加費用
長期間の徒歩移動では、体調不良や軽い怪我は避けられません。
重症でなくても、次のような出費が発生することがあります。
病院・薬局での診察・薬代:10〜50ユーロ
テーピング・湿布・鎮痛剤:5〜20ユーロ
タクシー・バス移動(歩行断念時):10〜40ユーロ
休養のための個室(つまりホテル)宿泊:35ユーロ〜
海外旅行保険に加入していない場合、診察費が高額になるケースもあります。
そして巡礼では「無理せず休む」ことが、結果的に出費を抑えることにもつながります。
日本から最低限の常備薬を持参
痛みを我慢せず早めに休養する
といった対策が有効です。
私の場合、幸い怪我はありませんでしたが、咳が酷くて飴と薬を購入しました。
観光・外食で増える出費
巡礼中は魅力的な街や観光地を通過するため、つい出費が増えがちです。
それに「今日は自炊しようかな」と思っていても、友人から「皆でバルで飲むけどhaggyもどう?」とお誘いを受けると「行く行く~♪」とウキウキで楽しんじゃいます。
観光施設・大聖堂の入場料:5〜15ユーロ
お土産:5〜30ユーロ
バルでの外食・お酒:15〜30ユーロ
巡礼後の観光・宿泊延長:50ユーロ
特に巡礼終盤のサンティアゴ・デ・コンポステーラでは、達成感から出費が一気に増える傾向があります。
そしてサンティアゴ・デ・コンポステーラは物価がこれまでの街と比べて高いのが困りどころ。
観光用の予算をあらかじめ確保しておくと良いでしょう。
このようにトラブルや観光、交際費などの急な出費に備え、
30日巡礼:100〜200ユーロ
40日巡礼:150〜300ユーロ
と、少し余裕を持たせた準備をしておくことで、気持ちに余裕を持って巡礼ができます。
まとめ|スペイン巡礼の費用は準備次第で大きく変わる

スペイン巡礼にかかる費用は、旅のスタイルや日数によって幅がありますが、しっかり準備すれば意外にも現実的な予算で実現できる旅です。
目安としては、節約して巡礼すると
10日間の区間巡礼:約15万〜23万円
30日間の巡礼:約22万〜30万円
40〜45日間の王道巡礼:約25万〜35万円
ほどで実現可能。
この中で大きく差が出るのは、日々の生活費の使い方です。
アルベルゲの利用や巡礼者向けメニュー、自炊を上手に取り入れれば、宿泊費・食費は十分に節約可能です。
また、洗濯や日用品、体調トラブルなどの「予想外の出費」を見越して、少し多めの予備費を用意しておくことで、安心して歩き続けられます。
これからスペイン巡礼を考えている方は、ぜひこの記事を参考に、無理のない予算計画を立ててみてください。
素敵な巡礼になりますように。
Buen Camino!
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▼読んでいただきありがとうございます






